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みなさまこんにちは! クリエティブ戦略部の八神と内藤です。

先々週、WS部との合同で「デザイン思考ワークショップ」を開催しました!テーマは「共感から広がるアイデア発想と実現の思考術」です。今回はそのレポートをお届けしたいと思います!


開催の背景と概要

このワークショップは、岡さんが来日されたタイミングに合わせて企画されました。 当日は新宿のレンタルスペース「SPOT」で13:00~18:00の時間で行い、リラックスした雰囲気の中、楽しく学びを深めることができました。

岡さんからアメリカのお菓子をたくさんいただき、休憩中もお菓子片手に和気あいあいとした時間を過ごしました。

参加メンバー

  • ファシリテーター:岡さん
  • サポーター:松下さん(撮影担当)
  • クリエティブ戦略部:8名
  • WS部:4名
  • 山崎さん・小野寺さんは見学で参加
今回のワークショップを実施するために借りたレンタルスペース「SPOT」の入り口にあるロゴマークの写真

デザイン思考とは?

デザイン思考とは、ユーザー中心のアプローチで問題解決やアイデア創出を行うためのプロセスです。

主に以下の5つのステップで構成されます:

  1. 共感/理解:相手への偏見をなくし、深く理解する
  2. 定義:発見した課題を整理し、ペルソナや課題を明確にする
  3. 考える:多くのアイデアを出して、解決策を探る
  4. 試作:モックアップやストーリーボードを作成し、改善を繰り返す
  5. テスト/評価:プロトタイプをユーザーに試してもらい、フィードバックを得る

「理想の財布をデザインする」というウォーミングアップから始まり、各ステップを実践形式で学んでいきました。

ウォーミングアップとしてそれぞれ理想と思う財布を紙にスケッチする時の写真
同じくウォーミングアップとして、お題に対して思いついたことを10秒でイラストを描いている様子の写真

ステップ1:共感

まずは「共感」フェーズ。お互いの財布を見せ合いながらインタビューを行い、相手の価値観や感情を深掘りしていきます。ここでは、答えに対して「なぜ?」を5回繰り返す「5Why」法を活用しました。

例えば、八神のペアだった方は「普段あまり財布を持たない」と話していました。最初はそこまで深い話にはならなかったのですが、「なぜ?」を繰り返す中で、その方が効率的に行動することを大切にしていると気付きました。普段の用事を1回の外出でまとめることで、手間や時間を省くことに価値を感じているとのこと。こうしたインタビューを通じて、表面的ではなく深いインサイトを得ることができました。

2人1組でペアを組んで、交互で相手に財布の中身について、何が気に入っているのかなど深掘りしながらインタビューする時の写真
ペアの人に自分の財布の中身を見せ、ペアの人から質問に答えている時の写真。財布のどの機能が気に入っているのか、どの点は気に入っていないかなど深掘りをしている様子

ステップ2:問題定義

次に進んだのは「問題定義」。ここではインタビュー内容を整理し、課題を再解釈します。そのために以下の手法を使いました。

POV(Point of View)

  • 例:「OOさんはどこでも簡単に支払いができる方法が必要。なぜなら身軽に行動したいからです」

How Might We(HMW)

  • 日本語で「私たちはどうすれば~できるだろうか?」という形に変換します。
  • この形式を使うと、同じ課題でも新しい視点が生まれます。

たとえば、子供が高い棚の本を取ろうとしている写真。この子のニーズ(必要なもの)は何でしょうか?

  • 動詞:「届く」
  • 名詞:「脚立」「親、大人」「マジックハンド」

重要なのは、「この子が必要としているのは何かに**届く(動詞)**こと」という視点に立つことです。 動詞にフォーカスすることで、解決策(名詞)が生み出しやすくなります。

そこで「高い脚立を使えばいい」と考える代わりに、「どうすれば子供がもっと気軽に助けを求められるだろうか?」などと考えると、簡単に様々な解決策が生まれます。

高いところにある本を取りたいが、椅子の上に乗っても本に手が届かない女の子の写真
rear view on child girl taking a book from bookshelves in library, choosing. girl in formal school suit uniform

ステップ3:考える

次に進んだのは「考える」ステップ。ここでは、できる限り多くのアイデアを出し、ペアからのフィードバックを得ながら解決策をブラッシュアップしました。

  • 使用した手法
  • 単独ブレスト:1分間に1つ、合計8つのアイデアを出す
  • フィードバックの収集:ペアの方から意見をもらう
  • 新しい解決案の作成:フィードバックを反映して改善

最初のアイデア出しは大変でしたが、「質より量」の精神でどんどんアウトプットすることで、他の参加者と協力しながら魅力的なアイデアを多数生み出すことができました。中には「ハイテクコンタクトレンズ」など斬新なアイデアも登場し、すぐに商品化してほしいと思うほどのものも!

ブレインストーミングでアイデアをイラストとして描き出すメンバー達の写真

ステップ4:試作

ステップ3までは財布から考え始め、相手にとってより良い解決方法や新しいアイデアを考えてきました。ここのステップでは、今までのパートで考えてきたアイデアを形にアウトプットするステップです。

目的

  • 低品質でとりあえず作ってみることで早めに失敗をする
  • 手で触れるものを工作する

カッターやポスカを使ってみたり、小袋を改良してみたり、各々思い思いに作業して、今まで考えてきたものを実際手に触れられるものにしていきました。

今まで考えてきた解決案を実際に手に取れる形に落とし込むフェーズでカッターやノリを使ったりして、工作をしている様子

ステップ5:テスト

ステップ4で試作したものをペアの人に見てもらってフィードバックをもらいました。

フィードバックは4つの観点からもらい、次に活かす原動力になりました。

  • うまくできたコト
  • 改善できるコト
  • 質問
  • さらなるアイデア

ここで数組発表がありました。最初は「お財布」というテーマだったものが、質問や深掘りを繰り返すことで、多種多様な解決案になりました。

Step4にて工作で作った試作品をペアの人に触ったり見てもらったりして、感想やフィードバックを受けている様子

振り返り

プチLDJを使った振り返りを行いました。

💡 Lightning Decision Jam (LDJ) とは、短時間で問題を特定し、アイデアを出して実行可能な行動計画を作成するためのワークショップ形式のフレームワークです。チーム全員が参加しやすく、効率的に課題解決を進められるのが特徴です。

ワークショップ全体を「船」に見立てて、良かった点を推進力を表す「帆」にたとえ、悪かった点を前に進む力を妨げる「錨」に見立てて考えてみました。

それぞれが書いた良かった点と悪かった点を投票し、どれが1番共感を得られているか可視化しました。

ホワイトボードに船が書いてあり、振り返りのためのLDJの進め方を参加者に説明する岡さんの写真

やってみての感想

ポジティブな感想や次のオフサイトMTGに活かせそうな感想が多くありました。

実務ではワイヤーを元に何かを作ることしか無いので、自分で企画から何かするーみたいなのは初めてで良い経験になりました。

未来会議に活かせそうな話も聞けたのでよい時間になりました。

ここまで多くのステップを踏んで何かを作ったことがなかったので良い経験になりました。

順序だててデザイン思考を具体的に学べる機会は初めてだったので新鮮で楽しかったです。

ワークショップを経てより具体性が増し、クライアントとの対話で活かせそう

またこのように反対の意見もあり、次のオフサイトMTGをやる際には気をつけて行きたい点になりました。

制作物に対しての何らかのフィードバックの時間があってもよかった。

今回は「とにかく時間内に形にする」くらいの温度感だったため、みんな気軽に取り組めていました。


まとめ

デザイン思考の考え方は会社全体で意識していくといいなと思いました。

普段会話する機会が少ないWS部のメンバーとインタビューを通して会話が弾み、カジュアルに交流が図れました。

岡さんが丁寧に準備してくださったおかげで、終始盛り上がりました!

岡さんが作ってくださったワークショップの受講証明書。それぞれの名前が入っており、講師役の岡さんのサインや松下さんのサインがかいてある、カラフルなデザイン。

PropTechplus株式会社の広報担当です。メディア対応や社内外のコミュニケーションを担当し、ブランドイメージの向上に努めています。どうぞよろしくお願いいたします。

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